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1600人アンケート「東京の小学生のランドセル」調査

東京都の小学生のはどんなランドセルを使っているのか? 東京都在住で小学生のお子さまがいる方約1,600名を対象に調査を実施! ブランドや色、価格、どこで買ったかなど、平成30年のリアルな実態がわかりました。

※今回のアンケートは、多くの企業がネットでのアンケートで活用している「アンとケイト」で、2018年4月に実施しました。小学生のお子さまのいる約1,600人を対象に実施して有効回答総数は1,259名でした。

東京は土屋鞄のシェアがとても高い!

ランドセルのメーカーがわからないという回答143名以外を集計してみたところ、グラフのような結果になりました。30以上のメーカーやブランドがあります。ランドセル製造最大手「セイバン」が22.6%とダントツで多いのですが、2位はなんと工房系で大人気の土屋鞄(12.9%)。全国的にみると工房系のシェアは全部あわせても1割に届くか届かないかといった程度なので、東京での土屋鞄のシェアは突出しています。

国内のランドセル全体でみると、生産数では「天使のはね」のセイバン、「フィットちゃん」のハシモト、それに「ふわりぃ」の協和が圧倒的に多く、それぞれ年間17万~20万個の生産能力があると言われています。次いでナース鞄工、栄伸など自社工場のある中堅企業が続き、年間10万個以上。スーパーのイオンは、製造はメーカー委託ですが販売量は圧倒的に多く、オリジナルブランドの「かるすぽ」が人気です。

これに対して工房系のメーカーは、その名のイメージどおり、それほど規模は大きくありません。その中で土屋鞄はダントツで生産量が多いと言われていますが、それでも年間数万個(5~6万)と推計されています。つまり大手メーカーの半分から1/3程度。大手メーカーはOEM生産(相手先ブランド生産)の量が多いのは確かですが、自社ブランドも積極的に販売しています。そんな中、土屋鞄が堂々の2位に入っていることに驚かされます。全国の中でも、東京は少し特殊なのかもしれません。

土屋鞄で購入した人に聞いてみると、申し込みからランドセルが届くまでのケアが手厚いという声が多いのが特徴です。職人肌でサービスに不慣れな工房が多い中で、土屋鞄はデパートに匹敵するようなサービスを提供していることが功を奏しているのでしょう。

東京では、小規模な工房系のランドセルが3割を超える!

大手メーカー、工房系、ファッションブランドなど、販売元をいくつかに分類してシェアを見てみました。

円グラフをご覧の通り、セイバンやハシモトなどの大手メーカーが37.5%と、全体の4割近くになりました。そしてここ数年、人気が急速に高まっている工房系が33.2%、以下、スーパーオリジナル(18.2%)、ファッション・スポーツブランド(4.8%)、デパートオリジナル(3.7%)の順でした。

生産能力が高く販売チャンネルも多い大手メーカーがTOPなのは当然でしょうが、土屋鞄を筆頭に工房系がかなり健闘しているのがわかります。といっても、工房系の半分近くは土屋鞄。その他の工房系として、鞄工房山本や黒川鞄工房の名前が見られましたが、まだまだ比率は高くありません。

今回、アンケートの対象としたのは小学生のお子さまがいる方ですから、ランドセルを購入したのは1~5年前。ここ数年、鞄工房山本や黒川鞄工房などの高級工房系の人気が急速に高まっているので、1年生だけのアンケートであればもっと高い比率になったかもしれません。

ベテランのランドセル職人の技術を売りに人気をあげている工房系のシェア拡大のポイントは、土屋鞄の例をみると顧客への対応・サービスにありそうです。大手メーカーやデパートなどにひけをとらない対応ができれば、工房系の人気は、ランドセルのネット販売という追い風を背景に、全国に普及していく可能性が高いと思われます。

ランドセルの人気色。定番色が主流だが中間色やパールも増加

どんな色のランドセルを選んでいるのか、男女別に人気カラーを表にしてみました。

女子はレッド、ピンク、ブラウンがいずれも20%以上。この3つの色で67%を超えています。しかしパープル(12.5%)、ブルー(9.1%)も健闘。ブラックのランドセルも9%近くの子が背負っているようです。

男子はブラック(62.6%)とブルー(18.3%)に人気が集中しています。この2色で80%以上と圧倒的です。ただしレッドを選んだ子も4%以上います。女子と比べると色数は少ないですが、従来女の子向けと思われていたカラーを選ぶ子が徐々に増えているようすがうかがえます。

ここ数年のランドセル展示会を見ると、年々新しい色が増えています。中でも中間色の明るいカラーが目立っている印象です。同じブルーやピンクでも、パステル調の明るい色や、パール系のカラーが増えているのです。

今年の展示会では、男の子に中間色のランドセルを勧める親御さんも目立ちました。ランドセルのカラーについては、性別を気にせず、自由に選ぶ人が多くなっているようです。クラスの中で目立ちすぎない?といった心配は杞憂かもしれません。

ランドセルの素材。東京では天然皮革が全国標準より多い

ランドセルの素材は、クラリーノなど人工皮革がメインになっています。年配者の中には、いまだに「人工皮革なんて」と思う人もいるようですが、近年のランドセル用人工皮革は性能向上が著しく、天然皮革よりも雨や傷に強いものがほとんどです。ただし、それに負けじと天然皮革も表面のコーティングの耐久性を上げるなど、改良が進んでいます。

今回のアンケートでは、7割近くは人工皮革のランドセルでしたが、牛革28%、コードバン(馬革)4%と、天然皮革が3割以上もありました。

ここ10年ほどのデータをみると、天然皮革のランドセルはせいぜい2割前後。いまでも全国でみると2割程度です。その中、東京の小学生は10人に3人以上が牛革などの天然素材を選んでいるという傾向は、おそらく工房系の比率が高いことが影響しているのでしょう。また、業界関係者によると、ここ数年、天然皮革が徐々にですが少し盛り返しつつあるそうです。東京ではいち早く、その流れに乗った親子が多いのかもしれませんね。

ランドセルの購入金額も少々高め

5万円~7万円のランドセルを購入した人が442名と最も多く、35.1%を占めます。次いで4万円~5万円が260名(20.7%)、3万円~4万円未満221名(17.6%)と続きます。つまり、70%以上の人が、3万円~7万円のランドセルを購入しています。3万円未満と7万円以上のランドセルは、それぞれ10%程度でした。

ランドセルは、通常、4万円台~5万円台のものがよく売れていると言われています。東京都限定で実施した今回のアンケート結果は、その常識から見ると気持ち高め。これも工房系の土屋鞄を選んだ人が2位となったことと関係しているように思われます。土屋鞄など有名な工房系のランドセルは、58000円や68000円の製品が主流となっています。

ランドセル購入費を負担したのは?

両親ではなく、祖父母がランドセルの購入費を負担するケースが多いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

グラフをご覧ください。祖父母が購入費を負担したケースが、両親が負担するケースよりも7ポイントほど高くなっています。小学校入学は、人生の一大イベント。かわいい孫にランドセルを買ってあげたいと考えるおじいちゃん、おばあちゃんは、やはり多いのですね。

そういえば、父方の祖父母と母方の祖父母が競い合って予約してしまい、キャンセルが発生することがあるとランドセルメーカーさんが言っていました。注文を受け付けてから作り始める工房系の場合、こうしたキャンセルは大変痛いようでキャンセル料が発生することもあります。親御さんは気をつけくださいね。

区・市ごとの人気ランドセル「ベスト5」を調べてみたら

23区および市別に人気ランドセルを調べてみました。回答数がきわめて少ない市区町村もあるため、回答数30以上の区と市を選んでベスト5をあげてみました。

足立区
セイバン(天使のはね) 22.6%
土屋鞄 18.9%
中村鞄製作所 11.3%
4位 協和(ふわりい) 9.4%
5位 ナース鞄行(キッズアミ) 5.7%
5位 大峡製鞄 5.7%
板橋区
セイバン(天使のはね) 17.1%
イオン(かるすぽ) 17.1%
神田屋 17.1%
4位 土屋鞄 7.3%
4位 ハシモト(フィットちゃん) 7.3%
4位 デパートオリジナル 7.3%
江戸川区
セイバン(天使のはね) 23.1%
イオン(かるすぽ) 15.9%
ハシモト(フィットちゃん) 10.1%
4位 神田屋 7.2%
5位 土屋鞄 5.8%
5位 中村鞄製作所 5.8%
大田区
セイバン(天使のはね) 24.4%
イオン(かるすぽ) 9.8%
ハシモト(フィットちゃん) 9.8%
土屋鞄 9.8%
5位 神田屋 7.3%
葛飾区
スドウ 14.7%
セイバン(天使のはね) 11.8%
ニトリ 11.8%
4位 イトーヨーカドー 8.8%
4位 ハシモト(フィットちゃん) 8.8%
江東区
セイバン(天使のはね) 17.9%
中村鞄製作所 12.8%
ハシモト(フィットちゃん) 12.8%
4位 土屋鞄 10.3%
5位 イオン(かるすぽ) 7.7%
5位 イトーヨーカドー 7.7%
品川区
セイバン(天使のはね) 22.6%
イオン(かるすぽ) 9.7%
ハシモト(フィットちゃん) 9.7%
池田屋ランドセル 9.7%
土屋鞄 9.7%
杉並区
セイバン(天使のはね) 17.9%
土屋鞄 15.4%
イオン(かるすぽ) 10.3%
4位 ニトリ 5.1%
4位 ハシモト(フィットちゃん) 5.1%
4位 鞄工房山本 5.1%
4位 協和(ふわりい) 5.1%
4位 池田屋ランドセル 5.1%
4位 中村鞄製作所 5.1%
世田谷区
セイバン(天使のはね) 22.6%
土屋鞄 15.1%
ハシモト(フィットちゃん) 7.5%
4位 協和(ふわりい) 5.7%
4位 池田屋ランドセル 5.7%
4位 デパートオリジナル 5.7%
練馬区
セイバン(天使のはね) 19.6%
神田屋 14.3%
イオン(かるすぽ) 14.3%
4位 土屋鞄 8.9%
5位 協和(ふわりい) 7.1%
八王子市
セイバン(天使のはね) 30.4%
イオン(かるすぽ) 15.2%
土屋鞄 8.7%
協和(ふわりい) 8.7%
5位 コクヨあんふぁん 6.5%
5位 ハシモト(フィットちゃん) 6.5%
町田市
土屋鞄 13.5%
セイバン(天使のはね) 13.5%
ハシモト(フィットちゃん) 10.8%
神田屋 10.8%
5位 羅羅屋 7.1%

12の区と市のうち、11の地区でセイバンが1位。全体でもセイバンが圧倒的に多かったことから、これは当たり前でしょう。その他も、東京全体で上位になったメーカーが上位に来ています。町田市では土屋鞄がセイバンと同数で1位になりました。神田屋も上位に並んでいます。

ただ、1カ所だけ興味深いところがあります。葛飾区です。小さな工房であるスドウがセイバンをおさえて1位になっています。スドウは葛飾区にある工房で、とても良心的な製品作りで昔から有名。地元の人から信頼されているのでしょうね。

回答数が少なくて今回発表できなかった地区については、さらに調査を進めていきたいと考えております。しばらくお待ちください。