Menu

わが子基準の「入学準備」

【モノの準備3】学習机はいつ買う?リビング学習がいい?

入学前に学習机を買う家庭は少数派に

“東大生は小学生のときリビング学習だった”といった噂が広まるにつれ、小学校入学前に学習机を買う家庭は少なくなりました。

一年生になる前に学習机を買っても、子どもは親のいるリビングやダイニングテーブルで宿題をやっている家庭が多く、ピカピカの学習机が数年間、モノの置き場と化している家庭が多いのです。

とはいえ、中には自分用の机を買ってもらったうれしさで、机に向かって勉強する気になったという話もあります。先輩ママの話を聞くと、親に見守られていたほうが安心して勉強できる子もいるし、自分ひとりで集中できる子もいて、子ども次第です。

学習机を買うのは勉強する習慣を身につけるためですから、わが子の様子を見て、ひとりで集中して勉強できるようになったら買ってあげるというのが正解でしょう。もちろん子どもが自分から欲しい!と言ってきたら、買ってあげることで学習意欲を高める可能性もあります。

もちろん入学前から学習机の情報収集しておくと、より好みのものが購入できるでしょうから、無駄にはなりません。

価格は、高校生になっても使える本格的なものの場合、デスク、椅子、引き出しワゴンの3点セットで8万円ぐらいから。もっとお手軽な5万円以下の商品、セール品もありますが、そうはいっても、万単位の費用がかかりますから、ネットで直接購入する場合は、ランドセル同様、信頼できるネットショップかどうかをしっかりチェックしてください。

先輩ママに聞いた話の中には、「DIYで作ってあげた」「自分が使っていたモノを子どもにあげた」といったケースもいくつかありました。素敵です。子どもは、買ってもらうより、うれしいかもしれません。勉強に向かう気持ちが高まる子もいるでしょう。

逆に、「どうせまだ勉強なんかしないんだから、机は買ってあげない」と言ったことを深く反省しているママもいました。親がそう思っているんだから勉強することはない子どもが思ってしまったのです。親の本心はしっかり勉強してほしいのですから、わざわざ反対の方向へ子どもの気持ちを向かわせるような言い方は避けるべきでしょう。もって他山の石としましょう。

学習机の買い方はわが家スタイルで

学習机は大きな家具です。子どもの性格だけでなく、家庭のさまざまな事情で購入時期が変わってきて当然です。他の家庭が買ったかどうかより、わが家の予算や住まいの制約、親としての考え方、祖父母の意向などを考慮して、あくまでもわが家スタイルを大切にしたいと思います。

祖父母が、入学前に、大きくなっても使えるような高級品を買ってあげたいと言ってきた。子どもも欲しいと言っている。そんな状況だったら、よほどの事情がない限り断ることはないでしょう。

もう少し大きくなってからと祖父母を説得する道もありますが、それで角が立ちそうなら、買ってもらっちゃいましょう。数年後には祖父母が忘れているかもしれません。今は机で勉強しなくてもしばらくのこと。数年後には確実に机で勉強するようになるでしょう。それにクオリティの高い学習机を買ってもらえたら、家具を見る目も育つというものです。

逆に、今は家計に余裕がない、空間的にも厳しいというのであれば、子どもがほしいといっても、うちはこういう事情だから買うのはもう少し後にしたいと説得してみましょう。こんな親子の会話をすることも、子どもの成長を促す意味で価値があります。冷静に話せば、いつかは買ってもらえるとわかって子どもも納得するはずです。

今、学習机を買うべきかどうかを迷っている方は、子どもと親の気持ち、ときには祖父母の気持ちも含めて、家族みんなが小学校入学をワクワクと迎えられるようにということを優先して決めてみてください。学習机もランドセルと同様、単なるモノではありません。子どもの成長を祝う家族みんなの気持ちがこもった象徴的なアイテムなのです。

机より椅子・照明などの勉強する環境作り

学習机を買う買わないより、もっと大事に考えていただきたいことがあります。家庭学習をする環境作りです。机がダイニングテーブルであれ学習机であれ、正しい姿勢が確保できる机と椅子の高さ、明るさについては、きちんと考えておきましょう。

成長期に悪い姿勢を続けていると、姿勢や視力に悪影響を及ぼすことはもちろん、鉛筆の持ち方や文字の書き方を間違えて覚えてしまったりします。子ども自身は、よくない環境でもそれが当たり前だと思えば慣れてしまいます。いったん身につけた悪い姿勢はそう簡単には治すことができないので、低学年のうちは親がしっかり見てあげる必要があるのです。

チェックポイントは以下の通りです。

1,教科書やノート、ドリルなど複数のものを広げても余裕がある机であること。≫学習机の選び方
2,ガタガタしない机と安定感のある椅子であること。
3,正しい姿勢で読み書きできる机と椅子であること。≫学習椅子の選び方
4,勉強するのに十分な明るさが確保できていること(750~1000ルクス)≫照明の選び方

特に3は、実際に子どもを座らせて確認する必要があります。椅子に深く座って背もたれに背中がつく状態で、肘が直角に曲がる高さに机の天板があること。そのときひざも直角に曲がっていること。この状態が確保できるように、机の高さと椅子の高さを調節してあげましょう。※高さ調節のできる学習椅子は使いやすい

リビング学習を想定している場合は、使うテーブルと座る椅子の関係をしっかりチェックしてください。もしかしたら椅子だけ買ってあげたほうがいいということになるかもしれません。ただ、成長期ですから、しばらくしたら変わってきます。そうなると、座面の高さが調節できる椅子を購入するか、手持ちの椅子の座面の高さを座布団やクッションなどで調節するのもよいと思います。

明るさは、リビングやダイニングの部屋全体を照らす照明(150~500ルクス)だけだと不十分な可能性があります。机に向かって勉強するのに適した明るさは、750~1000ルクス。1500ルクスぐらいあったほうがいいという人もいます。とはいえ明るすぎたり、影ができやすいのもNG。

リビング学習を想定している場合は、学習用デスクライトを購入するべきかもしれません。現状の部屋の明るさを調べて、明るさ不足なら目に優しい照明器具を用意してあげましょう。ネットで検索するだけでも、勉強に適したさまざまなデスクライトが見つけられます。

というわけで、学習机が必要かどうかより、わが子にとって家庭学習の最適な場所はどこか、その場所で勉強するのに、どんな椅子と照明が適しているかを、入学前に考えておいてください。


No2:入学準備グッズの購入時期と心構え
No4:ランドセルラックの買い時・選び方
わが子基準の「入学準備」トップに戻る